2×4工法とは?メリットとデメリット
2019/04/14「ツーバイフォー(2×4)の家」って、よく耳にするけれど、実際にどのようなものかよく分からない、という方も多いのではないでしょうか。
今回は、2×4工法の特徴、そしてメリット・デメリットについて紹介したいと思います。
ツーバイフォー工法(2×4工法)とは?
ツーバイフォー工法(2×4工法)とは、木造建築の工法の1つで、「枠組壁工法」とも呼ばれます。2×4とは2インチ×4インチという角材の断面のサイズを指します。その2×4の木材を基準とし、2×6、2×8などの均一サイズの角材と構造用合板を接合して、壁、床、天井、屋根面を構成し、家を建てる工法です。合理的で単純な工法であるため、大工さんの腕の差による品質のバラツキや施工ミスが少ない傾向があります。
日本の主な住宅工法として、この「枠組壁工法」の他に、「在来軸組工法」もあります。
構造の違いとしては、“面”で支える2×4工法に対し、柱と梁の軸組で支える、つまり“線”で家を支えます。
2×4工法は、在来軸組工法に比べ、地震や強風などの外力を“面”で受けとめるため、一般的に頑丈で、耐震・耐火・気密・断熱等の性能も高いといわれています。
2×4工法のメリットは?
それでは、2×4工法の長所を見ていきましょう。
メリット1:優れた耐震性
2×4工法のメリットとしてまず挙げられるのは、優れた耐震性です。
“面”で支えるので、地震や風、津波に対して強いです。上の写真は、東日本大震災の津波で、多くの住宅が流された中、ほぼ損壊なく残った2×4の家です。
メリット2:優れた住宅性能
面構造なので隙間ができにくく、また、壁の内部に敷き詰められた断熱材により、気密性、断熱性、防音性、耐火性が高いです。
また、石膏ボードが全ての天井や壁の内側全面に貼られるため、省令準耐火構造となり、火災保険が安くなります。
メリット3:安定した品質
2×4工法では、用いられる角材、釘の大きさや打ち込む間隔まで細かく決められており、品質が安定しています。
メリット4:工期の短さ
大工さんによる手作業が多い在来工法に比べ、材料が規格化されているため、工期が短いです。
建築中に仮住まいに住む予定の方にとっては、賃貸費用を抑えられます。
2×4工法のデメリットは?
このようなメリットから、大手ハウスメーカーにおいても2×4工法を取り入れていますが、もちろんデメリットもあります。
デメリット1:間取り変更が難しい
壁の量や配置が構造上重要になるので、開口幅が制限され、間取りの自由度は劣ります。後からリノベーションをしたいと思っても、壁を無くしたり移動したりが思うようにできないこともあります。
デメリット2:大きな開口を設けづらい
間取りの変更が難しいことと同様の理由で、大きな開口が設けづらく、壁全面窓にすることは難しいです。
その点では、在来工法の方が自由に窓を開けられます。
自由度の高い設計やリノベーションを楽しむなら「在来軸組工法」、安定性を求めるなら「2×4工法(枠組壁工法)」と言えるでしょう。
自分の希望には何が合いそうか、家づくりの参考にしてみてください。